青葉台駅から歩いて約7分ほどの住宅街の中に、「本の家」という施設があります。
名前だけ聞くと「本屋さん?」と思うかもしれませんが、実はここは地域の人たちが集まるコミュニティハウスなんです。

蔵書数は約28,500冊。児童書が半数を占める理由
初めて訪れたとき、まず驚いたのはその蔵書の多さ。
約28,500冊の本が並び、そのうち半分近くが児童書。絵本や紙芝居も充実していて、親子連れにはたまらない空間です。
もともとは青少年向けの図書館として1972年に開館した施設で、時代とともに名前や役割を変えながら、今も地域に根ざした場所として愛されています。

建物は3階建てで、図書室は最上階の3階にあります。
静かに読書を楽しめるように、部屋は「一般室」「郷土雑誌室」「児童室」に分かれていて、それぞれに椅子とテーブルが設置されています。
訪れた日は、絵本を読んでいる親子の姿や、新聞を広げて静かに過ごす年配の方の姿が印象的でした。
誰もが気兼ねなく過ごせる空間って、ありそうでなかなかないものですよね。
「児童室」には、季節ごとの絵本コーナーや紙芝居の棚があり、子どもたちが自分で本を選んでいる姿も見られます。
親子で並んで座って、読み聞かせをしている様子は、見ているだけでほっこり。子どもが本に親しむきっかけとして、こういう場所が近所にあるのは本当にありがたいなと感じました。
地域活動の拠点としても活躍。イベントも多彩
本の家の魅力は、ただ本が読めるだけじゃありません。
1階と2階には、地域の人たちが使える会議室や交流スペースがあり、サークル活動やイベントが盛んにおこなわれています。
抽選制ではあるものの、無料で借りられるので、気軽に地域活動を始めたい人にはぴったりです。
実際に、読み聞かせの会や音楽イベント、寄席などが定期的に開催されています。
地元の学校のブラスバンドやプロの演奏家が出演することもあるそうです。クラシックからジャズまでジャンルも幅広く、毎回多くの人が集まる人気イベントなんだとか。
勉強したい人には、学習室もおすすめ。空席があれば予約なしで利用できて、スマホやPCの使用は禁止されているので、静かに集中したい人にはぴったりの環境です。

2階の交流スペースでは、友だちと話しながら勉強したり、スマホやPCも使えるので、用途に応じて場所を選べるのもうれしいポイント。

チャイルドスペースもあるので、小さなお子さん連れでも安心して過ごせます。

たとえば、午前中は親子で絵本を楽しみ、午後は交流スペースでママ友とおしゃべり。夕方には子どもが学習室で宿題をしている間に、保護者が郷土雑誌室で地域の情報をチェックする。そんな使い方もできるのが「本の家」の魅力です。
スタッフの心配りが、訪れる人の気持ちを和らげる
そして、もうひとつ心に残ったのが、スタッフさんたちの温かさ。
毎月23日には手作りのしおりがプレゼントされるそうで、クリスマスや開館記念日にはタッセル付きの特別なしおりも登場するんだとか。
こういうちょっとした心配りが、訪れる人の気持ちをふっと和らげてくれるんですよね。

本の選定は利用者の声をもとにおこなわれていて、「こんな本が読みたい」と相談すると、スタッフさんが一緒に探してくれます。
大きな図書館にはない柔軟さと親しみやすさが本の家の大きな魅力です。

忙しい毎日の中で、ふと立ち寄って本を手に取るだけで、少しだけ時間がゆっくり流れる。そんな場所が、青葉台にはあります。
本が好きな人も、ちょっと息抜きしたい人も、誰でも歓迎してくれる青葉台コミュニティハウス「本の家」。気が向いたときに、ふらっと訪れてみてはいかがでしょうか。
青葉台コミュニティハウス 「本の家」
住所:神奈川県横浜市青葉区青葉台2-25-4
アクセス:東急田園都市線「青葉台駅」から徒歩約7分
TEL:045-981-1400
開館時間:月~土曜日 9:00-21:00
日祝 9:00-17:00
※小学生の利用17:00まで / 中学生の利用18:00まで(保護者同伴時は開館時間内)
休館日:毎月月末日、年末年始(12月28日~1月3日))、年末年始(12/29〜1/3)